世の中の事件、事故。その原因は、大きく3つに分類される!ボーイング737MAX、自動運転車はほんとうに大丈夫?【社会における誤りの3つの原因】

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この一瞬でも、世の中には様々な事件、事故が起こっています。その原因は何なのか?考えてみたことはありますか? 事件、事故の原因について、大きく3つに分けられると考えています。こう考えると、世の中を理解するのにも役に立つかもしれません。対策もおのずと見えてくるかもしれません。



 

社会で、事件や事故などさまざまな誤りが起きる原因は何かと考えたとき、大別すると、3つに分けることができると思われます。

1.システム”自体に誤り”がある時

これは、いわずと知れたコンピュータソフトのバグなどのように、設計は正確にできているのに、そのねらいどおりにシステムが作られていないことで起こる誤りことです。

iPhoneの音声入力でバグ

↓↓↓こちらは、「iPhoneの音声入力で「ハイフン」と5回繰り返し言うと、アプリが強制終了してしまう」というバグが見つかったというニュース。もちろん、こんなことは設計には含まれていないはず。

 

2.システムを”正確に運用できない”時

作ったシステムが完璧だったとしても、その運用が正確にできなかったとき起こる誤りです。

「人為的ミス」と呼ばれるもので、運用する人間による怠慢が多いと考えられます。

例えば、役所の対処の仕方で後手後手というのがよくありますが、これもその1つ。システムがあるのに、ちゃんと運用できていないときに誤りは起こっています。

逗子ストーカー殺人事件

↓↓↓こちらは、神奈川県の「逗子ストーカー殺人事件」のその後のニュースです。発端は、市の職員が安易に個人情報を漏洩してしまい、その顛末は若い女性の死でした。女性から市役所には情報制限が要請されていたにも拘わらずです。逗子市には、被害者住所漏えいで慰謝料110万円の支払い命じる判決が出ました。警察にもたびたび相談があり、防ぎきれませんでした。

↓↓↓こちらは、数々の事故が例として挙げられている貴重な本。『最悪の事故が起こるまでひとはなにをしていたのか』。”「ヒューマンエラー、組織のセクショナリズム、メカニカルエラー等複合して事故が惹起するメカニズムは非常に明瞭に描いてある本」”とアマゾンに口コミがあり、勉強になるでしょう。

 

3.システムの”概念に含まれていない”時

システムを完璧に作ったはずでも、人間だってスーパーマンじゃありませんので、考えの及ばないときがありますし、その時、つまりそれまでの人類史上に生まれていない概念もあります。

これは、現在の最先端技術の中でも、概念として欠落しているものが多く、誰も思いもよらずに起こる事故になってしまいます。

「金属疲労」の概念がなかった時代~ジェット旅客機「コメット」が空中分解!

↓↓↓こちらは、「コメット」に関するナショジオの映像。英語がわかる方は、どうぞ。

私の記憶に鮮明に残っている例は、世界初のジェット旅客機「コメット」が4回も空中分解した悲惨な事故でした。当然、乗員乗客は全員死亡しました。この時、人類の「概念にふくまれていなかった」ことは、「金属疲労」でした。

「コメット」は、与圧された胴体が高高度を飛行する中、胴体が繰り返し変形して金属疲労で破壊されたなのです。当時のイギリス首相チャーチルが「資金と人員を惜しまず徹底調査せよ」と指示を出し、巨大な水槽で水圧実験が何度も繰り返されました。すると、破損が発生するまで数か月と予想されたことが、なんとたった3週間足らずで発生したのです。

人命の損失という多大な犠牲を払った事故でしたが、皮肉なことにこのおかげで、人類は「フェールセーフ構造」というシステムを編み出すことができました。亀裂が生じやすい箇所の設計を変えたり、万が一亀裂が生じたとしてもそれが進行しないような考えを持つことができるようになったのです。

現在でも、私たちの知らないところで、「フェールセーフ構造」が使われており、安全な暮らしを確保できているのです。

参考:デ・ハビランド DH.106 コメット(Wikipedia)

しかし、現在、自動運転車の実用化が進んでいます。

ジェット旅客機が大空を飛んだ時のように、大きな変革期です。これまでの人類の概念に含まれていないものがあったとしたら、自動運転車も「コメット」のような悲惨な結果を産んでしまう可能性もあります。

開発者の方たちは、それを見逃さないようにしてほしいものです。

↓↓↓こちらは、アマゾンでも評価が高く、真面目なビジネスマンだったら読んでおくべき本。『失敗の科学:失敗から学習する組織、学習できない組織』。大きな失敗はしたくないものです!!

さて、上記のような考え方はいかがでしょうか? これも「知恵」の一つだと考えています。

まだ、どの問題が上の3つのどれに当てはまるか、私自身も迷うことがあります。皆さんも余裕があったら、考えてみてください。

社会のひずみがどこに起きているか、わかるかもしれません。

物事の本質が見えてくるかもしれません。

↓↓↓そういえば、現在運行されているボーイング737MAXも墜落事故を2回起こしていますね。トランプ大統領がかつてのチャーチル首相のように言ってくれるといいのですが、それは無理でしょう。しかし、早急な原因究明が必要です!3月26日にも、フロリダでエンジントラブルのため緊急着陸の模様…。

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