【あ・うんのゴルフ4スタンス理論を解釈する(63)】なぜ女子プロは男子アマチュアより飛ぶのか?飛距離をのばすならアッパーブロー! 

ゴルフ・スイング理論

なぜ女子プロは男子アマチュアより飛ぶ?よく「女子プロと男子アマチュアは同じくらいヘッドスピード」と言われます。確かに女子プロは37m~42mぐらいで、男子アベレージゴルファーと呼ばれる人々と同じようなヘッドスピードです。しかし、女子プロは220ヤードから250ヤードの飛距離を平然と打っています。でも、アマチュアは男子でも250ヤードを超えてくる人は少ないのが現実です。これはどうしてなのでしょうか?それと関連して、4スタンス理論のタイプ別「力を入れ始める位置(力点)」について、お伝えしましょう。

➡【あ・うんのゴルフ4スタンス理論を解釈する(62)】最新ドライバーの活かし方!現代のトレンド「より軽く、より柔らかい」シャフトを使う!「IZ」がいい!




「レベルブロー」と「アッパーブロー」

近年、テーラーメードが推奨しているスイング「レベルブロー」にして、ロフトを寝かすスイング軌道は男子プロには多いようです。(レベルブローとは水平に動くスイングの事で、「スウィープに打つ(地面に沿って打つ)」ともいう。)

これは、ドライバーヘッドの低重心化が進み、「アッパーブローに打たなくても済むようになったから」と言うのが真実でしょう。(アッパーブローとはカチ上げるように打つ、スイングプレーンの最下点がボールの手前にあること)

ドライバーヘッドがパーシモンの時代、低く飛び出したボールがホップアップして高度を上げ、真上から落ちる様が、プロ級の証と考えられてきた経緯があります。これは、プロはヘッドスピードが速いためバックスピン量が多く、ボールは低く飛び出しても途中で急激に高度を取ってほぼ真下に落ちてしまうのです。

でもアマチュアゴルファーのとっては、そんなプロの弾道をあこがれ続けてきたのです。だって、ヘッドスピードが高い証拠ですからね。

昔はジャンボ尾崎のドライバーショットを見て、アマチュアだけでなくプロたちも憧れていた時代がありました。

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アッパーブローは飛ばしの秘訣、始まりはジャンボ尾崎

現在では、バックスピン量は2,000回転前後で、打ち出し角度が高く、「棒玉(ばうだま)」で飛んでいくのが一番飛ぶことが分かってきました。

つまり、バックスピンで上がって飛ぶのでなく、棒のように直球で上がっていくのが良く飛ぶ!となったのです。

※以下GDOさんの記事では、テーラーメイドのドライバーを初代からすべて試打してみたときのデータを取ってます。スピン量が増えているのが気になりますが、打ち出し角が上がってきているのが分かります。

そのために、アッパーブローと言う打ち方が出てきました。

昔からのゴルフファンならば、このアッパーブローの考え方をいち早く取り入れ、飛距離を伸ばしてきたのがジャンボ尾崎さんであることはご存知と思います。

かつてはまだ、ボールもスピンがかかりやすく、ヘッドの重心が高く、どうしてもスピン量が増えてしまう時代でした。そんな中で、ジャンボさんが自分なりに工夫して考案したのが「アッパーブローに打ち出す」ことでした。それを、米PGAのプロたちがマネをしていったのです。

その後、日本の女子プロたちもアッパーブローを取り入れてきました。

全英オープンで優勝した渋野日向子プロも、ドライバーショットはアッパーブローで打っているようです。

※渋野日向子プロのアッパーブローについても一部書いてます。↓↓↓

 

実は、現在の米PGAプロ達でも、ドライバーの入射角はアッパー軌道が多いと言われています。腕っぷしがよほど強くヘッドスピードが出る選手以外は、やはりアッパーブローで飛距離をのばしているのです。ブルックス・ケプカ選手などは、なんとダウンブローに打っており例外です(*_*;

あとでこっちも読んでみて!話題のブライソン・デシャンボーのスイングがすごいところ!!! ヘッドスピード61m/s、飛距離376ヤードの秘密を解説!【動画あり】2020年から飛ばし屋で話題のB・デシャンボーもアッパーブローだった!

 

まず、当時のジャンボ尾崎のドライバーは、ロフト角8度とかなりロフトを立てたヘッドで、ディープフェースにして、フェイス高の高いヘッドを使用しました。そして、ティーを特別に長いものにして、ティーアップは特に高くしていました。

↓↓↓こちらは、ジャンボ尾崎プロの325ヤードのドライバーショット。(1997年優勝した東建ホームメイトカップ)。ama souさん、YouTube動画拝借いたしましたm(__)m。

↑アドレスした時にドライバーよりボールがかなり出ているのが分かります。ティが高い証拠。そして、ボールに当たる瞬間は、クラブをカチあげています。アッパブローに打っている証拠です。

 

ドライバーのフェース高(厚)があるディープフェースにすると重心が高くなってしまうのですが、重心よりも上のエリアを広く取って、そこをスイートエリアとして、逆スピンを抑える動きを利用していました。

ティーアップが高いのは、スウィングの最下点から上がってくる時点で、フェースが上向きになったところでボールを捉え、ロフトより高さを出す工夫をしていたのです。ロフトを増やして打ち出し高さを出すと、逆スピンも増えてしまいますが、ロフトが低ければ逆スピンはかからず、上を向いているので打ち出しは高くなるのです。

こうして、ジャンボは当時のドライバーヘッドの技術的限界の中で、できる限り逆スピンを無くし、打ち出し角度を高くする工夫をしていたのです。

↓↓↓こちらは、20年近くもロングセラーで人気のあるティー。アッパーブローにちょうどいい!口コミ数も多いです。ジャンボ尾崎プロはこれよりも長いのを使用していたと思います。

 

アベレージ男子ゴルファーのダウンスイングのダメな点

ゴルフ初心者のスイングは、ほとんど「カット軌道・ダウンブロー」になってしまいます。あるいは、「カット起動でアッパーブロー」になり、スライスになるのがほとんどです。

ある記事で、アマチュアの7割はスイングプレーンの上を通って、アウトサイドインの軌道でインパクトしている」と見たことがあります。

つまり、カット軌道です。しかも、入射角も女子プロと比べて正反対で、女子プロはプラスの角度、つまりアッパーですが、アマチュアはマイナスの角度、つまりダウンブローになっているというのです。

この理由は簡単で、「アマチュアは打ち急ぐ」からです。バックスイングでクラブを担いだ後、すぐに力を込めてしまい「手打ち」になるのです。

すると、必ずと言ってよいほど理想のスイングプレーンから、ヘッドと手が前に出てしまいます。そのまま打つのですからカット軌道になり、当たってもスライスになります。さらに、アッパーブローを意識すればするほど、フェースが開いたままインパクトを迎え、スライスがひどくなるのです。

結果、カット軌道から飛び出したボールは高く上がるのですが、スライスして飛距離が出ません。200ヤードも飛べば良いほうでしょう。たいがい手に力が入っていますので、ヘッドが浮いてヒールに当たり、さらにスライスがひどくなり飛距離が出ません。

これを直すには、どうしたらよいのでしょうか?

もちろんボディーターンですが、そういわれても初心者ではイメージがわかないものです。

「4スタンス理論」で提唱されている4つのタイプ別に、スイングのコツ(振り下ろす際の力点)が違ってくるのでお伝えしましょう。

 

「4スタンス理論」タイプ別「力点」の差

「4スタンス理論」では、「叩きに行く」力点のポイントを4つのタイプ別に示しています。

A2タイプの場合

A2のお手本になるプロは、2019年マスターズで見事優勝したタイガー・ウッズですね!!

もっとも気持ちに素直にできるのがA2タイプです。バックスイングでトップに持っていき、下がっていた左肩が上がり始めたら、打ちに行っても良いのです。

4つのスウィングタイプのうち、最も早く打ちに行っても良いことになります。

B1タイプの場合

次に打ちに行ってもいいのは、B1タイプです。

右手が右肩の高さまで下りたら、打つ気を開放してよいのです。

A1タイプの場合

3番目は、A1タイプです。

両肘がみぞおちの高さまで下りてきたら、打つ気を開放してよいのです。ほぼ地面と水平となるあたりでしょうか。

B2タイプの場合

一番最後は、B2タイプです。日本人の最も多いタイプと言われています。

右手が右股関節ぐらいまで我慢が肝要です。つまり、気持ちとしてはほとんどインパクト寸前まで打つ気を出してはいけないのです。

 

なぜ、そこまで待たなきゃならない?

私はB2タイプですが、4スタンス理論の4つのタイプのうち、打ちにいっていいタイミングが一番遅くて、なかなかそこまで待てるのか??と疑問がわいてきます。でも、次の事を肝に銘じましょう。

どうして、タイプ別の力点を守ったほうがいいのか??

まず、このポイントを守れば、手が理想的スイングプレーンの前に出ることがなくなります。ということは? アウトサイドインのカット軌道にならずにインサイドから入ることになります。すると、スライス弾道がなおって、飛距離が出るようになります。

また、4スタンス理論の各タイプの大きな特徴は、「スイング時の体重移動の差」にあります。A2が一番体重移動が少なくてよく、A2・B1・A1・B2という順に体重移動の幅と時間が順に大きくなっています。

つまり、体重移動の大きなタイプ(B2)ほど、手が下りてくるのを待たないと、スウィングプレーンを外してしまうからなのです。

 

この違いを意識して練習すると、「スライス病」から早く脱出できるようになるでしょう。ボディーターンを意識すぎると、手が動かなくなります。

このポイントを習得してから、打ちに行くタイミングと力点を意識しながら思いっきり「ひっぱたく」ことを覚えると飛躍的にヘッドスピードが上がりますよ!

それができるようになったら、アッパーブロースイングも習得して、さらに飛距離をのばしてみましょう!!

 

➡【あ・うんのゴルフ4スタンス理論を解釈する(64)】飛ばしたければ、腕を振れ!ボディーターンを勘違いしない!

※いや、もうスイングのこと考えるの面倒だから、道具で飛ばしたい!と思う方は、こちらの記事で(*^^*)↓↓↓