【ゴルフのスロープレーについて解決編(14)】トヨタ・GAZOOレーシングから学ぶもの、MBKパートナーズの狙い

アコーディア・ゴルフ

アコーディア・ゴルフ(AG)の社員には、他のセミナーのついででしたが、スロープレーについて、データで検証する方法を示しておきました。MBKパートナーズのこれから改善に臨むキーポイントになる項目です。

株式会社アコーディア・ゴルフ株券等(証券コード:2131)に対する 公開買付けの開始に関するお知らせの中で田代裕子AG社長は次のように語っています。

引用出典:http://www.accordiagolf.co.jp/pdf/161129-1.pdf

❝コース混雑の緩和に向けた最新のカートの導入、 混雑の科学的な原因分析及びコース改造等の施策の実施❞

☚【ゴルフのスロープレーについて解決編(13)】
【ゴルフのスロープレーについて解決編(1)】



一人では何にもできない

↓↓↓2019年ニュルブルクリンク耐久レース参戦時の様子(ダイジェスト)。本田宗一郎氏が言ったレースは「走る実験室」。そして、そこから関わっていくみんなの総合力でクルマが造られていくことを知ってほしい。

NHK番組「トヨタの人創り」の中で、豊田章夫社長は「ニュルブルクリンクの24時間耐久レース・クルー」に、技術畑だけではない一般のトヨタ社員を参加させて「協力して事に当たる」体験をさせてやっていました。そこで十数時間トラブルでピットに入っていた車を、レースに戻す努力をさせて、「結果ではなく経過を大事にする」ことの意味も教えていました。NHKアーカイブで番組をご覧ください。(ちょっと探してみたのですが、見当たりませんm(__)m)

マスメディアの目では理解不能なことも多く、その時トヨタがやってる全てを見ることはできませんが、社員に協力し合って初めて力を発揮できることを学ばせています。

そうすれば、レースの現場で学んだ人材が自分の職場に戻っていくと、派閥次元でばかり言動していた組織が変わっていくのです。小学生の時に教わったようなことを、大人になってから骨身に染みる体験をさせているのです。

この番組で見たことを簡単にストーリーを記憶をたどって記しておます。

トヨタが参戦していたニュルブルクリンクの24時間耐久レース(2020年現在も参戦継続中)は、24時間でどれだけの距離を走れたかを競う耐久レースです。番組収録当初のレース序盤、ミッショントラブルでピットに入ってきた1台の車を修理するには少なくとも数時間を要すると判断します。

他のメーカーの場合なら、そこでリタイヤが当然です。たとえ復帰できても上位入賞は望めないのであり無駄な努力だからです。

しかし、トヨタはレースが終了する前に、この車をコースに復帰させることを目指して作業に入ります。チームが協力して通常の作業時間を半減以下にさせる勢いで作業は進められます。

そしてレース終了間際、車はコースに復帰していきます。この感動を胸にした社員たちは、この後それぞれの職場に散って、企業体質を作っていきます。仕事は社員が協力して初めて一人前の仕事になることを骨身に染みた社員が少しづつ増えていくのです。これが経緯であり将来の結果となっていくのです。

ついでに言えば、豊田章夫社長は現在ではクルーの仕事をそばで見守るだけですが、感動を共にして一緒に涙した社員は、大組織の社長を身近に感じ職場に戻っていきます。それが社員には、仕事に誇りを感じさせることにもなり、社員の生きがいとなっていきます。それらの総合力が「まじめに、真剣に仕事に取り組む企業体質」を作り上げている力です。

これでもバラつきは出るのであり、少しでも力を抜けば組織は崩壊するのです。

しかし、本気で組織や企業を本物にしていこうとした人たち、またそうしている現在進行形の人たちはこの一連の作業が分かるでしょう。

『終わりなきクルマづくりの挑戦』(トヨタ・GAZOOレーシング公式HP)

 

グローバル企業と日本企業

ついでに少しだけグローバル化していく日本企業に一言、言わせてもらいたいのです。

日産は外資になってしまいましたので、グローバル化で軸足を日本国内に置かなくなるのは致しかたのないところです。しかし、ホンダも「多国籍企業」の道を歩んでいますが、トヨタやコマツは「日本社会に何が出来るのか?」と考え・・・【ゴルフのスロープレーについて解決編(15)】

 【ゴルフのスロープレーについて(1)】
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