ホワイトハウスで行われたトランプ大統領と安倍首相で行われた日米首脳会談は、出だし「満点以上の出来」と言って良いのではと考えます。安倍首相の日本側はドナルド・トランプアメリカ大統領の癖をよく研究しているようで、互いの要点をうまく取り入れた事前の打ち合わせが、そのまま記者発表とすることが出来たようです。
直前にトランプ大統領は中国の習近平国家主席と電話会談を行っており、バランス感覚も絶妙でした。これは日本側も了解してのことかと考えるほど、外交のプロがコーディネートしていると思わせます。
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格差拡大の道
しかし、問題は長期的にみるとTPPなどの枠組みはグローバル化を促進する方策で、よりグローバル企業、グローバル資金の活動を促進して経済成長を遂げる目論見です。
それは新資本主義の促進策に相違なく、結果として、「格差増大」をしてしまう方策です。その先にあるものは、やはり「トランプ現象」であり、それを超えた革命の可能性です。資本主義社会の根本的病根を推し進める政策が、後進国、発展途上国に浸透させることになり、世界的な革命の動きが沸き起こる可能性が高くなります。
根本的解決策は「公平な配分」ですので、配分の見直しについて概念のないトランプ政権を、今回の日米首脳会談が「支える役割」をになっていることが、最大の矛盾です。
ゴルフ会談の結果は如何に・?
一般論としてトランプ大統領のような性格の人物は、物事の理解、評価は極めて稚拙で単純です。その危険をはらみながらも、ドナルド・トランプアメリカ大統領と「馬の合う」安倍首相は、国内での「人たらし」の期待に応えて、上手く日米関係を築くことでしょう。
安倍首相、大統領機に同乗=フロリダの別荘で夕食会 https://t.co/xVFlkPo2bc
— 時事ドットコム (@jijicom) 2017年2月11日
オバマ前大統領のような理想主義、知性派とはあまりうまくいかなくても、基本的な利害の調整はしやすいものです。知性派は感情論で差別などせず、理念に基づいて公平に判断するからです。
一方でトランプ大統領のように客観的判断基準ではなく、自分の視野からだけであると、極めてわがままな判断となり、他人の立場、心情を理解できないのであれば、究極戦争に至ります。つまり「殺されなければ決着しない」ことになります。
正義のために殺し合い
対立軸を作らない方策が得策ですが、人権侵害、差別など絶対的な基準を踏まえない人たちが存在するのも確かな現実です。そんな相手に出くわしたとき、「あなたは正義のために殺し合い」を覚悟しますか?
それが「安保法制議論」でなければなりません。
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