【トランプ次期アメリカ大統領(6)】日本の安保[3]

トランプ・アメリカ大統領

トランプ氏の登場でにわかに問題となってくるのが、日本の安全保障体制です。

安保法制国会審議の時、声を上げた学生と主婦の勇気を褒めましたが、アメリカの若者や母親たちも「自分の子供を戦場にはいかせない」とする気持ちは同じなのです。

☚【トランプ次期アメリカ大統領(5)】日本の安保[2]

安保ただ乗り

アメリカ国民にとって日本は「自分は武器も持たず、アメリカ人の犠牲の上に立つずるいやつ」と考えているのです。実際に戦場に出向くのはアメリカの若者であり、日本の母親が「子供は戦場に出さない」とすることは理不尽なことなのです。「自分の国は自分で守れ」とアメリカ国民は考えているのです。

これだけ聞くと「ごもっとも」となる話です。

しかし、実際にはアメリカの国益にかなうことなので、アメリカは日本と安全保障条約を結んでいるのです。日本はアメリカとの安保条約を破棄してロシア、中国と安保を結ぶ道も当然にあるのであり、それを検討することで、安保条約を中国と結ぶことで、中国に支配される覚悟がいることを知ることになります。逆に言えば現在、日本はアメリカに支配されている存在でもあるのです。

アメリカが「安保ただ乗り」と日本を非難するのであれば、アメリカの属国のように扱われるのをさけ、中国の属国になる道もあるのです。しかしアメリカの方がましでしょうね・・・!?

そうするとアメリカはアジアの権益から排除されてしまうので、大きく国益を失います。それがトランプ氏も分っていくはずです。またアメリカ軍の駐留経費を75%以上日本が払っており、軍をアメリカ本土に引き上げ駐留させると、アメリカ軍は縮小しない限り経費が高くなることになります。

また軍による支配的立場を確保しているがため、アメリカは日本に戦闘機やミサイルシステム、民間旅客機を押し付けることもできたのであり、その他の民間の商談を有利に進める、大きな利権を得ているのです。だいたい戦後、学校給食にパンと取り入れ、現在、小麦粉を日本に売りつける基本的体制を作っているではないですか。

本当は日米持ちつもたれずの仲なのです。

そのためアメリカ国民の感情論を刺激して、選挙に勝つのは良いのでしょうが、その後、実際に戦場に出向くアメリカの若者、その母親を説得するのは容易ではないでしょう。

日本核武装論

これまでの日本は「アメリカの言いなり」と言える状態で、国民は居心地が良かったので、あまり不満がないので気付かないのです。・・・・

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