【北朝鮮ICBMはアメリカのレッドラインか?(3)】ICBMはもう古い!

トランプ・アメリカ大統領

写真出典:ウィキぺディア https://ja.wikipedia.org/wiki/弾道ミサイル

アメリカ・トランプ政権は北朝鮮に対する軍事行動について最終判断基準(レッドライン)を決めていないように見えます。「第6回目の核実験とICBM発射実験に成功したら攻撃する」が当初基準としていたように聞こえます。北朝鮮はこの限度を超えないように、25日も長距離砲訓練にとどめて、この基準を守っているように見えます。さてICBMとはそれほど重要かつ有効な核武装なのでしょうか?(画像出典:Wikipedia)

←【北朝鮮ICBMはアメリカのレッドラインか?(2)】ICBMはもう古い!

←【北朝鮮ICBMはアメリカのレッドラインか?(1)】ICBMはもう古い!


ミサイル迎撃システムの影響

その後、ミサイル迎撃システムが開発されてくると、それをかわす方法として「多弾頭ミサイル」に移行しています。まだまだミサイル迎撃システムの撃墜率は「飽和攻撃」つまり同時に多数の弾頭が落下してきたときに、システムが対応できなくなるなどの欠点があり、確立できてはいません。


そこで1発のSLBMでも「多弾頭」つまり多数の弾頭に分かれて落下することにより、迎撃をかわそうとする発想です。現在はアメリカの弾道ミサイルは最低3つ以上の弾頭に分かれて目標に誘導されるようになっています。

北朝鮮が先日4発の弾道ミサイルを同時に発射して見せたのは、多弾頭誘導の技術がないことを示しています。これでイージス艦に積まれた迎撃システムが2発しか同時に管理できないことを知って、突破出来ることを示しています。またイージス艦が複数艦揃って迎撃する場合のデータリンクの能力を試されることになります。つまり「どの艦が。どのミサイルを迎撃するのか」役割分担が自動で機能するのかを試されるのです。日米のイージス艦でデータリンクの訓練をしているようですが、弾道ミサイル迎撃訓練は出来ていないはずです。まして実際に試したとは聞いていません。

戦端を開くには今しかないのか・!?

北朝鮮が6回目の核実験をして、さらに弾頭の小型化を進めることは、こうした迎撃システムの能力を上回る可能性があり、大変危険なことなのです。技術革新が世界情勢を変化させて、後世に大きな後悔を残すことが繰り返されてきました。

①「朝鮮戦争が始まった当時、原爆を使用してでも南北朝鮮半島を統一しておくべきだった」

②「1994年大きな犠牲を払ってでも、核武装、ミサイル開発が出来ていなかった当時に、軍事行動を起こしておくべきだった」

③「ICBM開発前の今、軍事的手段で北朝鮮の核開発を止めておくべきであった」となる可能性

ICBM実験に成功して6回目の核実験にも成功して、小型核弾頭を固形燃料ICBMに搭載して実戦配備出来たところで・・・➡【北朝鮮ICBMはアメリカのレッドラインか?(4)】ICBMはもう古い!

 

【北朝鮮と今戦うべきか?】注目!原潜ミシガンの「Navy SEALs」の発信装置
➡【ABM・ミサイル迎撃ミサイル(1)】本当に有効なのか?
【アメリカは北朝鮮を攻撃できない?】
➡【トランプ大統領にとっての武力攻撃(1)】空母打撃群