2018年プレイオフ初戦「ノーザントラスト」。3日目の首位はブライソン・デシャンボー! 自己ベスト「63」をマークして、快進撃。このところ、Fedexランキング9位、賞金ランキング10位で調子はいいようです。(2021年のアーノルド招待でも優勝。)この選手、ゴルフギアへのこだわりにおいてはタダ者ではありません。ゴルフファンとしては興味津々の、彼の哲学をご紹介しましょう。
ゴルフボールを自ら塩水に浮かべて検査!?
ブライソン・デシャンボー選手は、自ら「ゴルフの科学者」と称しています。それだけ聞いても、”変わり者”というイメージです。物理学を専攻していたということで、なるほどうなずけます。
ゴルフは、基本、物理的な動きであるわけで、その原理にかなえばいい結果が出るはず。というわけですね。
ゴルフ=米プレーオフ初戦でデシャンボー首位、松山は26位 https://t.co/FGvgMD82jK pic.twitter.com/M0yjM4L8vB
— Reuters Jp Sports (@ReutersJpSports) 2018年8月26日
彼はプロになってから、ブリヂストンゴルフとボール契約を結んだんですが、それまでも、ゴルフボールを塩水に浮かべて重心位置を測ることを趣味としていたようです(^^;
その理由というのが、デシャンボー曰く「塩水に球を浮かべて回転させると、重心が真ん中よりずれている球は水の抵抗が増え、早く回転が止まります」とのこと。だから、グリーン周りからのアプローチで、ボールの回転数向上に繋がるそう。
一般的なメーカーの球は1ダースの12個中、3~4個が不合格になるらしいです。
しかし、デシャンボーが契約したブリジストンのゴルフボールは、不合格が1個あるかないかだと!!!
よくぞそこまでして確かめてくれました! そう、日本製品の品質の高さは「箱を開けたら100%良品」を目指して製造されているから。
彼は、「BSの品質管理が一番」といって、ブリジストンのゴルフボールを選んでいます。私も品質管理の専門家なので、これがわかってるプロゴルファーがいることに、うれしさがこみ上げてきます‼
↓↓↓2021年の新製品の広告にもデシャンボー選手が解説してます。コンタクトというだけあって、接触率を高めたようです。
There’s a lot of science that goes into golf ball dimple design. The new @bridgestonegolf e12 CONTACT is designed to create 38% more contact at impact. Straight distance driven by science. #StraightDistanceYouCanSee
Learn more > https://t.co/TOAzflwWLS pic.twitter.com/60In2sBqMI— Bryson DeChambeau (@b_dechambeau) February 26, 2021
↓↓↓こちらが、ブライソン・デシャンボーが使用しているという、ブリジストン「ツアーB Xボール」。
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驚き!アイアンからウェッジまで同じ長さのシャフト!!(ワンレングス)
ブライソン・デシャンボーは、使用するアイアンからウェッジまでのシャフトの長さを、37.5インチで統一させています。これは、ウッド以外のクラブを持った時、いつも同じアドレスをすればいいということになります。
また、どのアイアンのヘッドも重量は280gにしています。
つまり、総重量がすべて同じにしているということになります。でも、何グラムなんでしょう?? 5番アイアンで420gくらいなんですが…。
この理由は、「すべてのクラブを同じように振りたい」ということのようです。たしかに、変わっているのはロフトだけで、あとはどのクラブも同じように振ればいいだけです。
で、デシャンボー選手のスイングと言えば、これも変わっていて、腕からクラブの先端まで1本の棒のようにまっすぐになっています。ということは、お気づきかもしれませんが、ライ角も変えなければなりません。
ご存知のように、普通はシャフトの長さがウェッジになるにしたがって短くなるので、ライ角も変化しています。日本で販売されているアイアンの場合、「3番60度」から0.5度刻みで増えいき、「9番で63度」となっているらしいです。
しかし、デシャンボーのアイアン、ウェッジのライ角は、すべて73度となっています。
そこで思い出すのが、青木功プロ(現・JGTO会長)。デシャンボーとは真逆のアドレス、スイングです。青木プロはクラブをフラットに持って、手首の感覚を使ってボールを打ちます。パットを見ればわかると思いますが、フラットに構えるためヘッドのトゥが上がっているのが特徴です。手首の感覚が天才的で、また練習量の賜物です。
そして、デシャンボーは、グリップも変わっています。普通は50g前後のグリップですが、デシャンボーのグリップは120gを超える太さです。バランスがいくつか気になります。
↓↓↓こちらが、ブライソン・デシャンボーの自身のインスタグラムから拝借したアイアンスイングです。1画面目は、肩から腕までを固めて使う練習着を使用しています。2画面目はフリースイングです。
※コブラのロブウェッジ(60度)も大変なことになっている!鉛で調整だけどここまでやるのは初めて見た!
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「ハンマー打法」のような独特なスイング!
↓↓↓こちらも、ブライソン・デシャンボーの自身のインスタグラムから拝借したドライバースイングです。
デシャンボーのアドレスを見てわかるように、腕はグリップで角度をつけることなく、シャフトまで1本の棒のようにまっすぐです。
振り上げたクラブのフェース面は、そのまんまボールに戻ってきており、驚くほど手首を使っていないことが分かります。
このスイングは、少し古くからゴルフをやっている人ならご存知と思いますが、モー・ノーマンというプロの「ハンマー打法」と言われていたものと似ています。私も好きモノなので、これは理にかなっているかもと思い、試したこともあります。ハンマーというか、斧を持って木に振り下ろすようなイメージかと思います。
手首を使ったほうが、ヘッドスピードを上げることができるのですが、アマチュアでは特に、それは一定ではなくその都度変化しているので、ボールの方向性も悪くなります。デシャンボーも、それを嫌っているのではないかと推測します。
そこで、彼の気になるドライバーの平均飛距離(2018年8月時点)ですが、スタッツ(統計)を見てみると、306.6ヤード、26位です。手首を使っていないからと言ってそん色はなく、300ヤードを超えているので全然申し分ないでしょう。ちなみに、松山英樹プロと比較すると、彼は303.8ヤードの38位です。
ブライソン・デシャンボーは、彼はそのこだわりから「不完全性」を嫌っているように見えます。自身が言っているように、いつも同じように振れるスイング、そしてゴルフギア求めて、独自に編み出しているのです!
↓↓↓「2020年全米オープン」でメジャー初優勝しちゃいましたね!!! 科学者は実証して見せました!!!
全米オープンを制したのは「ゴルフの科学者」デシャンボー。メジャー初優勝。出場者の中でただ一人アンダーパーでした。
松山は17位でした。
pic.twitter.com/nQdCqJkUPW— グッチーポスト編集部 (@gucci_post) September 22, 2020
アマチュアゴルファーとしても、いろんな工夫をするところを見習いたいところです。
ちなみに、デシャンボーのスタッツ(統計)で気になるのは、フェアウェイキープ率が119位(60.12%)なのに、ショット貢献度が13位になっていることです。このショット貢献度が上位ということが、もしや彼のこだわりの結果と言うことになるのかどうか???
↓↓↓こちらは、ブライソン・デシャンボーのトレードマーク。プーマのハンチング帽。
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