【宮里優作の挑戦!】なんと!260ccドライバーヘッドでアイアンフィーリングを求める!? 重心距離が違い過ぎないか??

ゴルフギア(道具・用品)

宮里優作プロがブリヂストンスポーツ(BS)製のプロトタイプ、ヘッド体積「260cc」のドライバーヘッドを試している。ゴルフ歴が長いゴルファーは、懐かしく思い出す人も多いと思うが、これは「スチールヘッド登場時代」の大きさだ! 現在では5W程度の体積だろう。優作選手はこのヘッドに「アイアンフィーリング」を求めているようだ。



クラブの進歩が生んだ矛盾

現代のゴルフギアの取り合わせで見ると、「ドライバーだけは別スイング」と割り切っているプロが普通となってきた。それは、ドライバーヘッドが巨大化しすぎて(460cc)、他のクラブと同じフィーリングではスイングできなくなったから。3Wでさえ、昔とそんなに体積は変わっていない。

その中で、宮里優作プロが、ドライバーにアイアンフィーリングを求めるのは、「全てのクラブで同じスイング。それが、ゴルフの確率論としては理想であるので、理に適ってはいる。

他にも、「全てのクラブで同じスイングを求めているプロはいる!➡【変わり者プロゴルファー・ブライソン・デシャンボー】ゴルフギアへのこだわりが半端じゃないすごい奴!

 

※ゴルフ豆知識

日本ゴルフ協会では、ドライバーヘッドの大きさを規定している。ゴルフ規則では、『クラブヘッドの体積は460立方センチメートル(28.06立方インチ)+テスト許容誤差10立方センチメートル(0.61立方インチ)以下でなければならない。』となっている。他のクラブも事細かに規定されているので、詳しくは、日本ゴルフ協会のゴルフ規則を見てみるとおもしろい!

 

現代のドライバーヘッドは逆スピン量を減らす低重心

さて、それを実現するには、クラブの仕様の変化に注目しなければならない。

460ccのドライバーヘッドと、アイアンヘッドの違いはどこにあるのか?が問題となる。

ドライバーヘッドも進化し、低重心になってバックスピン量を抑えられるようになってきたため、アッパーブローに打つ必要がなくなっている。レベルか、ダウンブローに打つ人も出ている状態だ。それでも吹き上がるボールにならず、飛距離が出るのだ。

これは、スイングのフィーリングをアイアンと同じようにするには朗報だ。

 

宮里優作プロは、なぜ、260ccヘッドに挑戦するのか?

では、スイングフィーリングにとって、どのスペック(数値)に注意しなければならないのだろうか?

また、なぜ優作はヘッド体積を小さくしたのだろうか???

 

ヘッドが小さいということは、素人には直感的に「当たらない」「難しい」などと感じる。しかし、プロにとってはスイートスポットに当てることはさほど難しいことではない。むしろ、フィーリングがぼけないように、スイートエリアの小さなヘッドを好むプロもいるほどだ。「操作性」という、素人には必要がない、いや出来ない?テクニックの問題では、プロには明らかに小さいほうがやりやすい。

 

現在、宮里優作プロは欧州ツアーで頑張っているが、アジアンツアーのホンマ香港オープンでは、試合中に260ccのドライバーから460ccのドライバーに変更するなどして、 ひどいスコアになってしまったようだ。

プロにとって、問題となるスペックは何なのだろう?

 

ヘッドの大きさを決めるのに、問題は「重心距離」

ヘッドの大きさを決めるのに必要なのは、まず間違いなく「重心距離」だ。

物理的に見て、重心高、重心深さなどはスイングフィーリングに直接影響するとは考えにくい。まず、直接的にアイアンとの違いを感じさせるのは「重心距離」だろう。

まず、アイアンを見てみよう。

プロのアイアンは、操作性とミスのカバー能力とのバランスで、ヘッドの大きさが決まってくる。現在のアイアンの重心距離は、30mm~40mm程度なのだが、マッスルバックでは33mm前後が多い。アマチュアゴルファーが使うクラブでは、ヘッド自体も大きく45mm程度も珍しくはない。

例えば、宮里優作プロが使用するPINGピンの「i200」の重心距離(7番アイアン)は、38.4ミリ。(これは市販のデータで、優作プロのプロトタイプはわからない)これに対して、アマチュアゴルファーに人気で、いつもランキング上位にあるダンロップの「ゼクシオナイン」の重心距離は40.9ミリ

この重心距離が長いと、軸慣性モーメントが大きくなり、水平方向のスイートスポットが広がり、ミスに強くなる。そのかわり、曲げること(操作性)がやりにくくなる。アマチュアはミスしても真っすぐ飛ぶことがうれしいが、プロにとっては細工が出来ないことが不便に感じるのだ。

↓↓↓こちらは、アベレージゴルファーには最適なアイアン、ダンロップ「ゼクシオ9ナイン」。スイートエリアが大きく、ミスショットに強い!

 

クラブの進歩から生まれた”矛盾”に挑戦する「勇気ある試み」に拍手

宮里優作プロは、260ccヘッドと460ccヘッドを1試合の中で使ったようだが、これは無理があるだろう。フィーリングが合わないはずだ。あまり「チャンポン」すると、スイング全体を壊す危険があるだろう!!!

ドライバーそれぞれの重心距離

例えば、宮里優作プロが以前使用していたPIGN(ピン)の「G400 LSテック」ドライバーの重心距離は45.1ミリで非常に長い部類。そして、今回の”ホンマ香港オープン”で使用したのはテーラーメイドの「M3 460」で、重心距離は40~43ミリ程度(2つのウェイトを移動することで変わる)。もう1つは、ブリヂストンスポーツ製のヘッド体積260ccのプロトタイプということだが、体積が小さいということは重心距離も短いはず(30~35ミリ?)

アイアンの重心距離に近づけるには、「M3 460」でも良かったのではないか?

例えば、テーラーメイド「M3 460」は、先日ダンロップフェニックスにやってきたブルックス・ケプカ、タイガー・ウッズ、ローリー・マキロイ、ダスティン・ジョンソン、ジェイソン・デイなども使用しているが、ロリー・マキロイは「M3 460」の2つのウェイトをフェース側に寄せきって、重心距離40.3ミリくらいで使用していた。これでインテンショナルドローも打っていた。

↓↓↓こちらは、米PGAでも名だたるプロが使用するテーラーメイド「M3 460」。米プロは易しいクラブを使用する傾向があります。だから、アマチュアでも使える。ツイストフェースで曲がりが緩和されると口コミされています。下記の商品のシャフトは、どちらかというとアスリート向け。

それにしても、こんなにも違う重心距離のドライバーを使い分けられる、ゴルフに関するフィーリングの鋭い宮里優作プロもすごい! だけど一方で、物理的にはあまりにも違い過ぎて危険があるのでは??

アイアンとドライバーのスイングを、同じフィーリングにする試みは、大いに注目すべきことだが、急がずシーズンオフなどに調整することをお勧めしたい気がする…。

しかし、現代の「ゴルフギアの進歩から生まれた矛盾」を乗り越えようとする、宮里優作プロの「勇気ある試み」に、大いに拍手を送りたい!!!

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