【2017トヨタが優勝したWRC】ラリーの楽しみ方を知りたい人へ(8) ターボチャージャー付きエンジンの強み

モータースポーツ

2017年2月、テレビ朝日「世界ラリー応援宣言・地球の走り方」(深夜放送)が始まりました。そしてその直後、18年ぶりに世界ラリー選手権(WRC)に参戦したトヨタが、スウェーデンラリーで優勝したのを知っていますか? 今、ラリーが再び日本でブームになりそうな予感? でも「ラリー」っていったい何?という人は、ちょっと知恵をつけて楽しんでみましょう。

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ターボチャージャー付きエンジンの強み

トヨタ・ヤリスのエンジン形式は、直列4 気筒直噴ターボエンジンです。


最近の情勢ではフェラーリでさえダウンサイジングターボを採用しています。それは省燃費の追及ですが、その結果何がもたらされているのかが大きくレースの現場も変えているようです。

我々の日常に使う車でも静かに革新が進んでいるのですが、むしろ認識できない変化なのでしょう。あまり意識した様子をユーザー側も、ディーラー側も見せません。消費者も、車のメカニズムを意識して購入する人が極端に少なくなってきているのです。

ダウンサイジングターボとは?

ダウンサイジング・ターボエンジンとは、省燃費のためにエンジンの排気量を小さくして燃費を抑えると共に、排気量が小さいながら「馬力・トルク」などを向上させたエンジンです。

しかも高出力にしても、低回転から有効なトルクを発生し、これまでの高回転型エンジンのように使いにくさがなくなっているのです。実用エンジンとしてとても良い特性を備えているため、軽自動車からフェラーリまで、多くの車が採用しています。これまでのようにエンジンの回転数を高く保つ必要性が大きくなくなったため、実用車の運転にも影響を与えていますが、レースの世界も変えているようです。

ターボチャージャーとは?

これは、太平洋戦争中に東京など日本の多くの都市に爆撃を加えていた、そして広島、長崎に原爆を投下したアメリカ軍のボーイングB29に取り付けられて、実用化が進みその威力を見せつけた技術です。日本は開発に遅れて、太平洋戦争末期の本土防空戦で大変不利になったことで記憶に残る技術なのです。

引用:http://gazoo.com/car/history/Pages/car_history_089.aspx

その仕組みは、エンジンは空気を吸い込んでガソリンを霧状に混ぜた空気を圧縮して爆発させ、回転運動として取り出しています。そのため高空に上ると空気が薄くなり出力が出なくなるのです。それを排気ガスで回した吸気タービンで強制的に空気を吸い込んで爆発力を保つので、B29は高空で侵入してくるのに有利でしたが、ターボでない日本の戦闘機は低空で「アップアップ」してしまって戦闘にならなかったのです。もちろん、低空でも空気を強制的に取り込んで高出力とすることが出来ました。

戦後、25年ぐらいたったころに、自動車に応用される時代がやってきました。日産自動車が熱心で、ブルーバードSSSに乗せたのが始まりではなかったかと、記憶だけですが覚えています。トヨタが対抗してDOHCを多く取り入れて、スポーツカーエンジン開発を競い合った時代の記憶です。日産もスカイラインGT-RはレーシングカーR380のエンジンをディチューンしていましたのでDOHCを採用し、その後ターボチャージャー付きエンジンでGT-Rはよみがえり、現在に至っています。

現在ではDOHCとターボチャージャーはセットで使われている技術ですが、ターボチャージャーの普及には長い時間がかかりました。それがなぜなのかは「ターボラグ」の問題です。

次は、自然吸気(NA)とターボチャージャー➡➡

 

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