【MRJ5度目の延期(4)】アメリカ軍駐留のメリット

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写真出典:http://www.flythemrj.com/

日経ビジネス ONLINE 2017.01.24
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/012300547/
5度目の延期MRJ、大型客船と「誤算」の共通項
初号機2020年半ばに。宮永社長「出来ると思っていた」

産経ニュース 2015.9.30
http://www.sankei.com/premium/news/150928/prm1509280003-n1.html
中国に“籠絡”されたボーイングとエアバス 技術流出覚悟の現地生産は吉か凶か?

☚【MRJ5度目の延期(3)】中国で300機を製造


ボーイングの下請けとなったとき

YS-11が180機ほどの生産を終了となって、Y-X計画が始動していたころ、日本航空機製造の設計部の部屋では、人名事典に乗っているような技術者たちが、トランプをしていたり、昼寝をしていました。次期国産旅客機計画が、アメリカからの圧力でボーイングの757計画に事実上吸収され、国家予算がアメリカの一民間企業のボーイング社に投入されようとしていたのでした。

アメリカとしては危険が伴う旅客機計画に日本の国家予算を取り込み、安全を確保しつつライバル会社をつぶすことが出来るのですから、日米両国政府の裏側での取引でした。ロッキード事件は軍用機の発注と旅客機の発注についての政治的圧力でしたが、航空機産業とは政治的駆け引きが伴うものなのです。

中国政府とボーイング社の取引も何やらきな臭く、利権がらみと勘ぐるほうが実社会の大人の見方でしょうか?

アメリカ軍駐留のメリット

Y-X計画はボーイング757となり、私の同期の設計の連中もアメリカボーイング社に出向となって、Y-X事業団は解散となってしまいました。それ以来、日本には民間旅客機開発のノウハウは失われて、今回の混乱を生む背景となっているのです。

航空機産業・自動車産業などは「知識集約産業」です。世界で自動車・航空機を開発生産する国は非常に限られます。これをアメリカに牛耳られてきた歴史を見れば、日本に米軍を駐留させるメリットは計り知れないほどアメリカ側にあるのです。

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