【ゴルフ事業の戦略(1)】ゴルフ市場を無視してきたゴルフ業界

アコーディア・ゴルフ

東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/169931
ゴルフ人気復活の鍵が「練習場」にあるワケ
国内ゴルフ人口は10年で3割減少

東洋経済の記事でもゴルフ人口減少に対する危機感と「練習場」の重要性を認めていますが、実は「練習場」の重要性に対する認識が、もっと根本的で戦略的なものであることを見逃しています。つまり積極的に市場を開拓していく場面では集客の戦略的立場にあると言うことです。
その技術的な側面をさらに見てみましょう。

【アコーディア・ゴルフのMBKパートナーズによる買収について(1)】


ゴルフ市場を無視してきたゴルフ業界

数年前、アコーディア・ゴルフとPGMの乗っ取り騒ぎを見ていたとき、PGMから示された乗っ取り後の事業計画の中で「物販は資金効率が悪いので廃止する」と記されていました。この姿勢では「ゴルフ市場の縮小は避けられない」と見たのですが、両社の経営陣は乗っ取りに夢中でゴルフ市場の将来についての見通しに関心はありませんでした。アコーディア・ゴルフの中期事業計画でもゴルフ市場の動向については分析もしていない状況でした。「事業計画は市場の分析から始まる」との原則論も知らないようです。


これまでバブル経済華やかなころ、ゴルフ産業は「売り手市場」で推移していました。それがつい最近に至るも経営者側の意識が変わらず、「買い手市場」になった現在でも基本姿勢が変わらないために、「安売り」しか知恵がない状況が続いています。

他業種の人々からは不思議がられているのでしょうが、ゴルフ業界関係者には危機感が少ない状況です。

ゴルフ市場とは・?

日本国民の7%弱の人が年間に1回以上ゴルフコースまたは練習場に行ったことになるようです。コース利用者は2015年で720万人で2016年には少し増加に転じたようです。それは団塊の世代がリタイヤしてしばらくゴルフに興じようとしているようです。

ゴルフ場そのものはあまり減少していないようですが、練習場の減少は歯止めがかからないようです。

以前、アコーディア・ゴルフとPGMが買収劇で争っていたとき、アコーディア・ゴルフの経営陣からの話として聞いた市場に対する認識がありました。

「ゴルフ場のある立地が、アコーディア・ゴルフは3大首都圏の範囲にPGMより多くあり、ゴルフ人口が減ってくるとPGMのほうが先に縮小する」と言ったものでした。そのため現在でもアコーディア・ゴルフの方針として、地方のゴルフ場を売却する方針で動いているようです。

さて、「ゴルフ市場」の認識として、これらの統計資料の解釈で良いのでしょうか・?

「市場はお客様の心の中にある」

これは三河が商売に携わる関係者に説く決まり文句です。市場をとらえようと統計資料を分析したり、アンケートと調査をしたりしているのですが・・・・

【ゴルフ事業の戦略(2)】「市場はお客様の心の中にある」➡

添付ファイル:【知恵の輪サイト】で評価したアコーディア・ゴルフ系列のコース