【ホンダF1エンジン、瀕死】マクラーレンはメルセデスと契約か?[3]【動画あり】

モータースポーツ

3月24日オーストラリアGPで開幕となるF1。現在(3月19日)でも、まともに回らないホンダ・エンジンでは戦えないとマクラーレンは判断しているようで、チーム立て直しのため再びメルセデスと交渉を始めたようです。メルセデスの秘蔵っ子「ミカ・ハッキネン」を「パートナー・アンバサダー」という地位で複数年契約して次に備える構えです。

➡【ホンダF1エンジン、瀕死】マクラーレンはメルセデスと契約か?[2]

➡【ホンダF1エンジン、瀕死】マクラーレンはメルセデスと契約か?[1]


ホンダ、組織体質の変化

このような背景の中で、ホンダ全体の組織の体質が変化してきてしまうのが分ります。グローバル化に伴い、「技術の先進性」から「マーケットに忠実な商品造り」に変化すれば、技術者魂も変化せざるを得ません。この中でホンダがF1に参戦する意味があったのでしょうか?


創業者、本田宗一郎は「F1は走る実験室」と位置付けていました。

初めてF1に参戦していたころ「空冷エンジン」を積んだことがありました。水冷が常識であるときに、音のうるさい空冷エンジンをあえて搭載してきたのには、ラジエーターと水を省くことで軽量化が望めることがあります。水冷用ウォータージャケットの部分を空気を流す二重構造として活用したような、壁を二重にして防音効果を狙った設計でした。

そして間もなく、本当に空冷二重壁の高性能エンジンをのせたクーペとセダン「ホンダ1300」を発売したのでした。空冷エンジンの車はラジエーターと水を省くので軽量になり、整備の手間も少なくすることが出来ます。確かにホンダにとってF1は走る実験室でした。


現在、F1チームに「夢のある車を作りたい」とする技術的興味があるようには見受けられません。「F1という業務」をこなす”ホンダの中のエリート”との自尊心が強く感じられるだけです。「世界にホンダパワーを見せつけてやる」とする強い意志も感じません。

ホンダの商品開発戦略の中でも、技術的にF1に挑戦しなければならないテーマがあるようには感じませんでした。

NSXの疑問

新しいNSXが発売されました。魅力的なハイブリッド・スーパーカーです。

【NISSAN GT-R物語(20)】新型HONDA NSXと何が違うのか?[1]

値段は約2,500万円ほどでスーパーカーの領域です。この値段設定に疑問が湧きます。ホンダはスーパーカーを作るメーカーなのでしょうか? 新技術を搭載した実験車であったり、実用車であるのなら分るのですが、NSXが実用車と結びつかないスーパーカーであることが疑問なのです。

今度のNSXは北米で生産されます。設計も北米拠点でした。地域拠点の要請なのでしょうか? 日本市場での使い勝手を大幅に狭めるのが、なんとバックミラー(ドアミラー)です。格納式ではないのです。かつてベンツが格納式を採用したとき「ヨーロッパで唯一格納する必要のある駐車場を見つけたので採用した」と発表したのですが、実際は日本車に対抗せざるを得なくなり格納式としたのです。

「ホンダ」は「HONDA」になり、日本車でなくなったことを強く印象付ける出来事です。

➡【トヨタ・C-HR】TNGA第2弾「本物の資金効率」(1)

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