【マツダ・アテンザ(4)】G-ベクタリング・コントロール(GVC)[2]

マツダ・スカイアクティブ・テクノロジー

トヨタのTNGAよりも一足早くマツダは「スカイアクティブ・テクノロジー」を進めていました。アテンザは、その展開の結果であるのですが、少し規模の小さなマツダでは成果は如実に表れてきており、2015年を過ぎて第二段階に入っています。生産の平準化を進め、設備の稼働率を上げ、投資効率が向上しています。車が工業生産品である以上、これを知らずして車は語れません。

アテンザを取り上げて、車そのものの理解を進めましょう。

【マツダ・アテンザ(3)】GVC[1]➡

アテンザワゴン

出典:http://www.mazda.co.jp/cars/atenza/feature/design/ 

マン・インターフェース

マツダ公式サイト/GVC搭載イメージ

GVC

出典:http://www.mazda.co.jp/cars/axela/feature/driving/skyactiv-vd/ 

GVCは、安全運転と疲労させない意味で大変優れた着想であると感じます。トラクションコントロールやスキッドコントロールなどAWDの目指すコントロールを「人間の感性に合わせて行おう」としているようです。

ウィキペディア/CVTミッション 

CVT

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/無段変速機 

CVTミッションは「エンジンの効率の良い回転域で運転する」ことに最適のミッションです。そのため小型車の多い日本では広く普及しました。しかし、アクセルを踏んでエンジン回転が上がって、しばらくして車速が上がる感覚がして不評を買っています。日本の優れた技術なのですが、人間の感性に嫌われているのです。

フライ・バイ・ワイヤーと言われる飛行機の操縦系統が使われるようになって久しくなります。現在ではなくてはならない操縦システムです。自動車もハンドル、アクセル、ブレーキなど、すべてパワーアシストがついて、直接の特性を直接感じることも難しくなっています。

アテンザは動画の様子から「弱アンダー」の特性で、これまでの実用車の素人の運転に適した特性であることが分かりました。それをプログラムで調整して「ニュートラルでクイック」な、反応の良い特性に感じるようにセットアップしているのが分かります。

ほとんどゲームの操作のようになって、「運転が下手でも上手なように感じる」仕組みのようです。

問題点

GVC非搭載のイメージ

GVC-0

出典:http://www.mazda.co.jp/cars/axela/feature/driving/skyactiv-vd/

これほど、人間と機械の間をつなげる仕組み(マン・インターフェース)が出来て、オーバースピードなど「自分でコントロールする感性を持たなくてよい場面だけなのか?」と心配になります。でも自動運転とはこのようなことで「信頼して任せる」しかないのです。ですからプログラムミスやセンサーの故障など信頼性を確保する社会的概念とシステム構築が急がれます。

「大人の車学」

【新型スバル・インプレッサ試乗記(1)】別次元の挙動[1]➡
【マツダ・アテンザ(1)】スカイアクティブ・テクノロジー
【マツダ・アテンザ(3)】G-ベクタリング・コントロール(GVC)[1]

【TNGA(Toyota New Global Architecture)-1】
【マツダ・アテンザ(5)】燃費[1]
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