【マツダ・アテンザ(3)】Gベクタリング・コントロール(GVC)[1]

マツダ・スカイアクティブ・テクノロジー

トヨタのTNGAよりも一足早くマツダは「スカイアクティブ・テクノロジー」を進めていました。アテンザは、その展開の結果であるのですが、少し規模の小さなマツダでは成果は如実に表れてきており、2015年を過ぎて第二段階に入っています。生産の平準化を進め、設備の稼働率を上げ、投資効率が向上しています。車が工業生産品である以上、これを知らずして車は語れません。

アテンザを取り上げて、車そのものの理解を進めましょう。





前記事【マツダ・アテンザ(2)】注目のスペックは?➡

出典:http://www.mazda.co.jp/cars/atenza/feature/design/ 

G-ベクタリング・コントロール(GVC)

広告戦略とメカニズム解説

ちょっと、自動車メーカーに対して不満を申します。

2016年8月25日マツダはアテンザのマイナーチェンジをお行いました。かなり大幅なチェンジなのですが、メーカーカタログの記載ではその内容が掴みにくいのです。特に、メカニズム解説には分かりにくく、不満があります。

最近、カタログの掲載が「イメージ広告」になっており、メカニズムが直接説明されていないので一般人、いやクルマ好きにはには情報不足となっています。

逆に、メカニズムの理解を嫌ってイメージで捉える一般客が多いため、こうなってしまったのでしょう。最近問題の、「ポピュリズム(大衆迎合)」ってやつですかね…。ボディカラーのネーミングだけでなく、技術にも独自の「イメージ・ネーミング」が多いので、その実態をつかむことはむしろ妨げになっています。

だから、「スカイアクティブ・テクノロジー」と言われても何やらさっぱり実態が見えてきません。

「空飛ぶ技術」とでも解釈できるのでしょうか? 広告戦略は理解できるのですが、それほど一般ユーザーはメカニズムを理解できないのでしょうか? メーカーの信頼性確保のためにも、改善を望みます。

 

余談かもしれませんが…、

世界における日本の学力は、OECDの発表によると数学的リテラシー、科学的リテラシーともに世界トップクラスです。ただ、読解力については、2000年以降10位以下の低水準にあります。

メカニズムについて理解できるのに、うまく伝えられない読めないのでは共有することができず、日本の総合力、国力としてマイナスです。

これを読んでいる自動車メーカーの技術者の方へ。

自分だけがわかってればいいのではないので、ぜひ日本の自動車メーカーの技術を後世に受け継いでいくためにも、広告戦略を含めて考えてほしいものです。(お役所仕事のようなセクショナリズムはもってのほかです。)

 

マツダ・Gベクタリング(GVC)

マツダ公式サイト/SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS

SVD

出典:http://www.mazda.co.jp/cars/axela/feature/driving/skyactiv-vd/ 

G-ベクタリング・コントロール(GVC)とは、いったい何なのでしょう?

「人馬一体の感覚」「滑らかに曲がれる」「長距離運転で疲れない」などよく耳にしますが、それはなぜなのでしょうか? 「エンジンでシャーシ性能を高める」ですと?

「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS(スカイアクティブ ビークル ダイナミクス)」の一部が「G-ベクタリング・コントロール(GVC)」なのだそうです。つまり・・・・???

何を言っているのか?まるで思いつきません。まず日本語とは認められません。

開発苦労話など周辺の話が多く、Gベクタリング(GVC)のメカニズムについて直接の解説がありません。困ったものです。

いろんな記事を読むのに時間をかけてみました。

「カタログ内の世間話」を読むと、要するにドライブ・バイ・ワイヤーで、「素人の運転感覚に合わせたコントロールを自動的に実現する」ことのようです。

そこで、「ドライブ・バイ・ワイヤー」とは何か?となります。確かに基礎知識から説明せねば、目玉商品を打ち出せない状況のようで、どうしてもイメージ広告で「なんとなくよさそう」「カッコ良い」と感じさせるしかないのでしょう。

でも、もう一つの広告宣伝の方向性には、かつてのように「カタログを読めば知識が増えて楽しい」となるような方向性もあるのですよ!

ただし、最近ではクルマについての基礎知識がなさ過ぎて、カタログを見てもさっぱりわからん…と言う人が増えているのも事実なのかもしれません。

だから、マツダの言う「人馬一体感覚」とは、「素人が操作しても、その意思を的確に解釈して、適切に実現する」ことを目指しているようです。

マツダ公式サイトの動画を見ていると、Gベクタリング(GVC)スイッチを切っているときは、オーバースピードでコーナーに侵入し、アンダーステア―が出て、切り増しする最悪のハンドリングをしています。

反対に、GVCスイッチが入っているときは、スムーズにコーナリングが出来ているようで、アクセルワークを適切に行って、スピードダウンとトラクションをかけながら、ハンドルの切り増しも適切に行っているようです。

GVC-2

出典:http://www.mazda.co.jp/cars/axela/feature/driving/skyactiv-vd/

この動画では「素人の操作ミスを補います」と言っているように感じます。例えば、ワダチによってタイヤが飛んだような場面でも、修正を自動で行うようで、テレビゲームのような操作が出来ると理解できます。砂の路面で滑ったときなども自動で対処するのでしょう。

でも、オーバースピードのコーナリングの感覚は、ドライバーに反省を促す必要があるのではないでしょうか?・・・次は【マツダ・アテンザ(4)】GVC[2]➡

 

 

【マツダ・アテンザ(1)】スカイアクティブ・テクノロジー➡
【マツダ・アテンザ(5)】燃費[1]➡

【インプレッサ】スバル・グローバル・プラットフォーム(1)~動画あり➡
【インプレッサ・カーオブザイヤー(1)】威力あり!グローバル・プラットホーム➡