【2017トヨタが優勝したWRC】ラリーの楽しみ方を知りたい人へ(6) F1はドリフトさせない?

モータースポーツ

2017年2月、テレビ朝日「世界ラリー応援宣言・地球の走り方」(深夜放送)が始まりました。そしてその直後、18年ぶりに世界ラリー選手権(WRC)に参戦したトヨタが、スウェーデンラリーで優勝したのを知っていますか? 今、ラリーが再び日本でブームになりそうな予感? でも「ラリー」っていったい何?という人は、ちょっと知恵をつけて楽しんでみましょう。

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なぜ、F1はドリフトさせないのか?

ラリーはドリフトさせて、F1はドリフトさせない。この差は、コース路面の違いにあります。F1は舗装路面です。ラリーカーはラフロードが多いのです。

ラリーカーは、ラフロードでタイヤをグリップさせながらカーブを曲がろうとすると、かなりスピードを落とし、エンジン回転を落としていないと、タイヤのグリップ力がないのでコースアウトしてしまいます。すると、エンジン回転数は有効なトルクを発生できないエンジン回転域まで落ちてしまい、加速していくときに時間がかかってしまいます。

そこで、タイヤをドリフトさせてエンジン回転数を有効なトルクを発生できる回転域に保ち、合わせてカーブ出口で加速する方向に車体の向きを合わせて、タイヤをスリップさせながらグリップの回復を待つと、鋭い加速力が得られるのです。

しかし、F1レースのコースは舗装されています。舗装路面ではカーブのギリギリまでブレーキングを待ち、速いスピードのままコーナーに突入する寸前でブレーキを急激にかけて、コーナを曲がってから一気に加速する方がタイムが速くなるのです。そのときタイヤがグリップ力を失ってドリフトしてしまうと、グリップが回復する時間がかかってしまって、かえって遅くなるのです。これは、ラフロードと違って舗装路面では摩擦力が十分にあり、ブレーキングを直前まで待っても減速できるからで、この条件の差が、ラリーとF1の決定的な差として表れるのです。

次は、ドリフト走行の実際➡➡

 

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