先日、財経新聞へ投稿した記事がものすごい反響でビックリした。原題は「自家用車の平均スピードが落ちている、その理由は? 歓迎すべきなのか?」だったのだが、ライブドアにも取り上げられて、タイトルが『街中でもたもた運転が増えた?わが道を行く車の危険性に指摘』となったものだから、何か琴線に触れたらしく、アクセス数がものすごくなってしまった。誤解も多いようなのだが、筆者のポリシーは、あくまでも事故にならないような運転に心がけることである。ただ、ゆっくり走ることが安全運転と思っているドライバーには「それは理解が違う」と申し上げたい。メーカーのドライビングスクールを体験して、クルマを安全に操る技術について身につけてほしいものだと思っている。
財経新聞での反響
この記事を書いた人、思考が危険。とにかく危険。こういう考えの人がいるから事故が無くならない。
自家用車の平均スピードが落ちている その理由は? 歓迎すべきなのか? | 財経新聞 https://t.co/n3zIgX42vv @zaikei_companyさんから
— 勝手組@僕ナンデスR(甘口) (@amakalineback) 2017年12月10日
ー失礼ながら、記事を読み込めていないのと、大誤解をしてらっしゃる。私は危険運転の主ではありません。運転経験50年、たまにしか運転しないサンデードライバーでもなく、ジムカーナ経験者。無事故運転、免許証はゴールドカード。
「自分の視野から自分が安心出来るように走らせているようだ」見事なブーメランですなぁ。こうならないようにしよう、と自戒。運転も言動も。 / 自家用車の平均スピードが落ちている その理由は? 歓迎すべきなのか? https://t.co/s4EEY6jkD8
— MiyoshiYoshimi 美吉 吉美 (@miyoshimin) 2017年12月11日
これが正解ですね。事故を減らす運転方法は、できるだけ周囲の状況を多く、かつスピーディに把握し、適切な方法でクルマを操縦すること。周囲のクルマ・バイク、人、自転車などお構いなしで、ただ制限速度が40キロだから、と走行することは、かえって事故を招きます。
ビックリ! 意外にクルマを操縦できていない現実
まずは、自分がクルマを操縦できているかに疑問を持ってみましょう。周囲の流れに沿うように運転できない場合は、スピードに対する恐怖感が伴っているはずです。
車線変更や右折をスムーズにできない場合は、シミュレーションがうまくできていない、クルマの挙動についていけないなどがあるかもしれません。
意外に多いのが、ブレーキの強弱の感覚がないドライバーも多いのです。
➡「運転がヘタだなぁと思うときランキング 1位は駐車が上手くできない(ニフティニュース)
上記参考記事によると、自分がヘタな原因の多い順は、
1位:駐車がうまくできない、2位:やたらとブレーキを踏む、3位:車線変更・右折・合流が苦手、4位:カーブの時にふくらむ、5位:ウィンカーを出すのが遅い、6位:ミラーを見ていない、7位:車間距離が狭い、8位:まっすぐ走れない、9位:ムリな追い越しをしたがる、10位:急発進をする、11位:ブレーキを強く踏む、12位:止まれの標識で一時停止をしない…
となっています。
「ウィンカーを出すのが遅い」「ミラーを見ていない」というのは、周囲を意識できていないと言うことかもしれません。これこそ、「我が道を行く運転」の部類に入ってしまいます。ウィンカーを早く出して、周囲に挙動を確認させることは事故を減らします。また、自分でバックミラー、ドアミラーを頻繁に確認することは、周囲の状況をいち早く察知できることにつながり、これもやはり事故を減らします。
「車間距離が狭い」(あるいは広すぎる)、「ムリな追い越しをしたがる」「止まれの標識で一時停止をしない」などは、性格のせいなのでしょうか? シミュレーションができていない”せっかち”は、やはり追突事故などを誘発してしまいます。車間距離が狭い場合は自分が前車に追突する危険があります。また、あまり言われないのですが、広すぎる場合はふいの割込みを誘発し、後続車が自車に追突する危険、現在問題となっている”あおり運転”や、後続車の左からの無理な追い越しを誘発する危険が出てきます。それから、車両感覚・車幅感覚がちゃんとできていないと狭い道でも苦労するでしょう。
そして上記の、ピンク色の原因は、クルマをうまく操縦できていないことになります。本人も恐怖感を伴っているはずですし、同乗者も怖いはずです。正直言って、このデータを見た筆者も恐怖でした。この状況で、よく運転しているな…と。自分の周りのクルマにはこういうドライバーがたくさんいるのだと思うと…。
クルマの挙動に、自分の運動神経が追随できていないことにもなり、万が一の場合は事故になりやすいでしょう。運動神経が通常より劣る、一度にたくさんのことを考えるのが苦手、決断するのが苦手という人は運転しないほうが良いと考えます。
「決してそうではないよ」という人で、ピンク色の原因が考えられると言う人は、ぜひ一度、メーカーのドライビングスクールに行ってみてください。クルマを安全に操るということがわかってきます。スピードを出すことも、危険を回避するために必要な時があるとわかるでしょう。
貴重な体験を! 各メーカーのドライビングスクール紹介
筆者は、BMWのドライビングスクールに行き、スラロームや濡れた路面での緊急回避など、とても貴重な体験をしました。
ドライバーに馴染みのJAFでも行っています。運転の基本から、スラローム、急ブレーキ体験、回避行動、ASV(先進安全自動車)体験、エアバッグ作動体験などをいろいろ体験できます。自分のクルマを持ち込みで体験できる場合は、運転技術がどの程度かはもちろん、自分のクルマの限界や特性などを初めて知ることとなります。
今より車の運転がうまくなりたい。事故を起こさないようにしたい。と思う方は、ぜひ経験しておいた方が将来のためになるでしょう。