新型コロナウイルスで小田垣氏の「数理モデル」が話題!感染拡大収束のヒントがここに!~山中氏・本庶氏・渋谷氏

新型コロナウイルス

PCR検査に関して論議が活発だが、誤解が多いようだ。新型コロナウイルスのPCR検査を増やしたほうが良いのは「自明の理」。いまなぜ我々が動けないのかは市中に無症状の感染者がいて感染させられる危険があるから。できるだけ検査をして感染者(陽性者)を早期に発見して隔離すれば(100%でなくてもできるだけ早く)、市中の感染者は減っていくのは当たり前。そして、早期に陽性者の症状を治療しなければ、重症者も助けられない。岡江久美子さんのように…。さらに、それは経済活動を再開できる希望でもある。理論的にも筋が通っている学者さんたちの提言をまとめてみた! 純粋に論理思考してみよう。



九州大学・小田垣孝名誉教授 SIRモデルで解析「検査数が4倍増なら自粛必要なし」

↓↓↓出所が朝日とかは関係ないですよ。これは、純粋にロジカルシンキングができる人なら理解できます。


九州大学 小田垣孝名誉教授(社会物理学)は、理論物理学の数理モデルを使い、

❝「経済活動と感染拡大防止の両立の「かぎ」はPCR検査にある」❞

とした。

SIRモデル(エスアイアールモデル)とは、まだ感染していない人(S)、感染者(I)、治癒あるいは死亡した人(R)として、1927年、スペインかぜの流行を解析するために英国で発表された数式である。

自分の好き嫌いとか派閥の論理を優先している場合ではない。今は「平時」ではなく「緊急事態」。国の存亡にもかかわっている。新型コロナウイルスを収束させるため、理に適っている方法は取り入れればいいし、総力を結集すべき時ではないか。

 

渋谷健司・英大学教授 「官民の知恵で経済回る仕組みを」

↓↓↓クラスター対策で追えるうちはよかったが、その間政府は準備できることをしていなかった。経営者やリーダーが何かを成すには1つの方策だけではとてもやり遂げられない。リスクマネジメントにおいても、1つの方策だけでは失敗する。現場でプロジェクトを成功させた人ならわかるはず。


WHO事務局長上級顧問の渋谷健司氏は、こう言っています。

❝――日本のこれまでの対策をどうみるか。
「日本は感染者数が少ない段階ではクラスター(感染者集団)対策が奏功し、感染者数の増加速度を遅らせることができた。ところがせっかく時間稼ぎができたのに、経路不明の感染者が増え、追跡調査できないフェーズ(局面)にかわるまでに、検査の拡充や今回のウイルスの特徴を踏まえた医療体制を十分に整備できなかった」❞

 

山中伸弥教授「経済再開の鍵は徹底的な検査と陽性者の隔離」

↓↓↓「ヒト・モノ・カネ」が結集しなければ、物事は動かない。それが集まらないのを”できない理由”にするのは、優秀じゃない。できることはやる!今は、みんなの命を守るために奔走するべき。


安倍晋三首相と、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授が5月6日、インターネット上の番組に出演した。

❝「経済を再開していく鍵は、徹底的な検査と、陽性者の隔離・・・・・・・大学や研究所の力をうまく利用すれば、PCR検査数は2万を超えて10万くらいいける・・・」❞

と安倍首相に提言した。

 

ノーベル賞・本庶佑氏 政府の専門家会議の対策でコロナに勝てるか?

↑↑↑YouTube<フジ・プライムニュース> 2020/04/22
ノーベル賞・本庶佑氏 コロナ対策に緊急提言2「政府の専門家会議の対策でコロナに勝てるか?」

❝「PCR検査数を10倍に増やすこと」や「重症化を防ぎ死者を出さない治療法の早期確立」などの緊急提言❞

 

PCR検査の拡充を提言

このように、科学者の権威者全てが「PCR検査」の拡充を提言している。

特に、九州大学の小田垣孝名誉教授(社会物理学)は数理モデル化して提言している。1927年、スペインかぜ流行の時、イギリスで発表されたSIRモデルを改良したものだ。

❝「無症状や軽症のためPCR検査を受けずに通常の生活を続ける「市中感染者」と、PCR検査で陽性と判定されて自宅やホテルで隔離生活を送る「隔離感染者」の二つに感染者を分けた」・・・「陽性と判定されたらすぐに隔離されると仮定し、検査が増えるほど隔離感染者が増えて感染が抑えられる効果を考慮」❞

 

❝「新規感染者数が10分の1に減るのにかかる日数を計算したところ、検査数を現状に据え置いたまま接触機会を8割削減すると23日、10割削減(ロックアウトに相当)でも18日かかるとした。

一方、検査数が倍増するなら接触機会が5割減でも14日ですみ、検査数が4倍増なら接触機会をまったく削減しなくても8日で達成するなど、接触機会削減より検査・隔離の拡充の方が対策として有効である」❞とした。

潜伏期間でも感染力があることを忘れちゃならない

「クラスター追跡」で初期段階では感染拡大を遅らせることが出来たが、以下記事のように、新型コロナウイルスの特性で潜伏期間でも感染力があることから、どうしても後手に回り、感染拡大を止めることが出来ない

↓↓↓研究では『感染力が高い状態は症状が表れる2・3日前に始まり、最初の疾病兆候の0.7日前にピークに達すると推察』。「感染力があるのが発症前」である、つまり無症状の時に強い感染力を持つため、検査をせずに市中に放置していると感染者が増える。


すると、現状では「隔離」しか方策がなく、「感染者を隔離」することで感染拡大を防がないと、経済活動が出来ない。陽性者を出来るだけ早く見つけて隔離できれば、感染拡大は抑えられる。

特に、九州大学の小田垣孝名誉教授(社会物理学)は数値モデルによる計算では、経済活動再開には、現状のPCR検査の4倍の数にできれば、接触機会の自粛なしでも8日で新規感染者の数を1/10に抑えることが出来るとの結果を導き出している

どの程度の効果があるのかは検証する必要があるが、これを実践してみないことはありえないであろう。「光明」である。

中国、韓国、ドイツなどでは、すでに実践する体制が出来ているだけに、日本政府が先を越してほしいものだ。

「なんでもPCR検査数を増やせばよいものではない」と言っていた専門家諸氏は、躊躇せずに訂正する必要があると思っている。日本政府が実践しなければ、今後は手遅れになって、多数の中小業者が恨みを持つこととなるかもしれない。

それでもやはり、SNSを使ってごまかすのであろうか。羽鳥慎一「モーニングショー」の出演者、岡田晴恵教授、玉川徹ディレクターなどがいわれのない「バッシング」を受けているが、名誉棄損で告発すべきかもしれない。

これも、緊急事態の教訓として記録するべきであろうと思う。

※関連する過去記事

感染者数を増やさないためには?(2)『PCR検査数を急速に増やすこと』~自明の理+ノーベル賞受賞の本庶佑氏も語る

【2020新型コロナウイルスの影響(3)】経済活動再開の条件は?